コレクション: お酒とナッツの相性は抜群です!

アーモンドやクルミなどのナッツ類は、ダイエット効果が期待できるため美容に関心の高い方たちからも注目を集めている食品です。脂肪分が高くて太りそうなナッツが、どうして身体に良いと言われているのか、その効能について探ってみました。

1.ビタミンEが豊富

ビタミンEは強い抗酸化作用を持つ脂溶性のビタミンで、体内の脂質の酸化を防ぎます。また、動脈硬化や血栓の予防、血圧の低下、LDL(悪玉)コレステロールの減少、細胞膜を健全に保つなどの働きがあり、加齢によって発症しやすい疾患の予防に役立つことから、“若返りのビタミン”とも呼ばれます。

さらにビタミンEは、紫外線や外的刺激から肌を守り、適度な潤いを保つために必要なバリア機能を安定させます。また、ビタミンEには血行促進作用があり、皮膚の新陳代謝を高め、メラニンの排出を促します。シミ・ソバカスが気になる方も積極的にとりたい栄養素です。

1日の摂取目安量:30歳〜49歳 男性 6.0mg / 女性 5.5mg

※「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より

脂溶性ビタミンであるビタミンEは、油脂と一緒に摂取する方が吸収率が高くなります。体内に蓄積されにくい特性を持っているため、通常の食生活では過剰の心配はありませんが、サプリメント等で過剰摂取になる場合があります。長期の過剰摂取により軽度の肝障害のリスクがあるため、目安量の摂取を心がけましょう。

 

2.食物繊維が豊富

食物繊維は小腸で消化・吸収されずに、大腸まで達する食品成分です。便秘の予防をはじめとする整腸効果だけでなく、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など、多くの生理機能が明らかになっています。現在ではほとんどの日本人に不足しているとされ「厚生労働省」でも積極的に摂取することを勧めている食品成分です。

食物繊維は水に溶けやすい水溶性食物繊維と水に溶けにくい不溶性食物繊維に分かれています。このうちナッツ類には不溶性食物繊維が豊富に含まれています。不溶性食物繊維の働きとしては水分を吸収して腸の中で膨らむことにより、便のかさを増やしてくれます。それによって腸が刺激され、便通がスムーズになります。また、腸の中の細菌によって発酵や分解がされることに加え、有害な物質を吸着して排出してくれる働きもあるので、腸内環境の改善が期待できます。

 

3.不飽和脂肪酸が豊富

不飽和脂肪酸は「脂肪の構成要素である脂肪酸のうち、植物や魚の脂に多く含まれるもの。体内で合成できないため、摂取する必要がある必須脂肪酸はこれに含まれる。」(厚生労働省)と定義されています。

つまり脂肪を構成する脂肪酸は2種類あります。

①動物性の脂に多く含まれる「飽和脂肪酸」

②魚や植物の脂に多く含まれる「不飽和脂肪酸」

不飽和脂肪酸はさらに、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。

一価不飽和脂肪酸でよく知られているオレイン酸はオリーブ油に多く含まれ、血液中のLDLコレステロールを下げる効果があります。

アーモンドなどに多く含まれるオレイン酸にはビタミンEと同じく抗酸化作用があり、クルミなどに多く含まれるα-リノレン酸には動脈硬化の改善などが期待できます。また、いずれも悪玉コレステロールを下げる働きがあります。

 

4.その他の効能

クルミに多く含まれているポリフェノールは植物が持つ苦みや色みの成分のことで、強い抗酸化作用があります。また、カシューナッツには不足しがちな亜鉛が多く含まれ、味覚障害や薄毛などの予防につながります。

 

5.食べ方とタイミング

ナッツ類には食物繊維と不飽和脂肪酸が豊富に含まれていることから腹持ちがいいので、小腹が空いてしまった時に間食としても効果的です。ナッツ類はどれも食感がしっかりしていて食べる際によく噛まなければならないので、間食の食べすぎを防ぐ効果も期待できます。

空腹時にアルコール摂取するとアルコールを吸収しやすくなります。通常、アルコールを摂取した場合には、胃で20~30%、腸で70~80%吸収されますが、空腹時にはアルコールがそのまま腸まで流れていき、アルコールは一気に吸収され、血糖値の急激な上昇につながります。ナッツ類に含まれる食物繊維は、糖質や脂質の消化吸収を緩やかにする効果があるので、飲酒のお供にナッツは良い組み合わせなのだと思います。

アーモンドに多く含まれるビタミンEには肝機能の働きを助けてくれる効果があるため、二日酔いの予防や脂肪肝になりにくい身体をつくってくれる効果が期待できます。さらに通常では不足することのない亜鉛ですが、体内のアルコール分解に使われるため、亜鉛を多く含むアーモンドは、オツマミとして素晴らしく優秀だといえます。